スキップしてメイン コンテンツに移動

京の庭づくりと雨庭の可能性 和田貴子氏

 

京都の植彌加藤造園株式会社の和田貴子氏に雨庭についてご講演いただきました。和田氏は、自然文化サービス部のスタッフであり、「京都の自然文化の伝承」のための庭園の調査・研究、活用事業に取り組まれています。

渉成園のお話では、生物多様性について触れられました。攪乱依存種であり希少種のミズアオイが印月池の畔で発見され、13年ぶりの開花確認ということでメディアにも取り上げられたとのこと。また、雨庭の事例紹介では、京都市の取り組みや、会社として設計・監理・広報資料作成に携わった「京都御苑間之町口」の雨庭整備をご紹介いただきました。京都市では、平成29年に初めて雨庭を設置して以降、現在は街中にスポット的にあるそうで、京都の景観に馴染んだ道路脇の雨庭が印象的でした。

私は、雨庭を実際に見たことがまだないのですが、豪雨時の雨庭の時間経過の写真から、貯めて浸透させる構造が機能していることをお示しいただき、その効果に驚きました。質疑応答では、雨庭の維持管理が今後の課題の一つであるとお話しされており、地域住民で景観的にも機能的にも素晴らしい雨庭を管理していける仕組みづくりについて考えてみたいと感じました。

文責:大


庭知子